歎異抄(たんにしょう)の序文を現代語訳で私訳!要点をわかりやすく解説

歎異抄 わかりやすく 序文
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「東洋の聖書」と呼ばれる名著『歎異抄(たんにしょう)』は、全十八条で構成されています。

本記事では、まえがきとも言える序文を私訳し、要点をわかりやすく解説。

さいごまでお読みいただければ、きっと序文の内容を理解できるようになるはず。

ヨシボウ

ぜひ、さいごまでお付き合いください

それでは、始めていきましょう🎵

この記事を書いた人
ヨシボウ
  • 浄土真宗本願寺派の現役僧侶
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@yoshi_bows

目次

歎異抄(たんにしょう)序文を現代語訳でわかりやすく私訳

歎異抄 わかりやすく 序文

ぼくなりの考え方で現代語訳で私訳をします。

誤った理解の指摘やご意見があれば、気軽にコメントいただけると嬉しいです。

序文を私訳

う〜む。。。

実に悩ましい。。。

自分なりに考えを巡らせ、大まかに昔と今を比べてみたのだが、

親鸞さまから直接教わった本当の教えと、現在の解釈にかなり違いがある。

困ったものだ。

このままでは、これから仏教を学ぶ人たちが疑問を抱くのではないかと心配になる。

親鸞さまの師匠である法然聖人が説かれたのは「易行のお念仏」であった。

老いも若いも性別も、貧しいものも字の読めないものでも、

誰でも易しく実践できる行い

これが「易行」であったはずだ。

決して自分勝手に親鸞さまの教えを解釈してはいけない。

何より大切なことは、

親鸞さまのお言葉を、素直に受け止めること

そんなわけで、私が親鸞さまから直接聞き、心に深く刻まれたことばを書き記すことにした。

これは、お念仏の教えにあい、同じ道を歩む人たちが迷い、悩まないための道しるべとなれば幸いである。

親鸞さまの教えが、正しく伝わることを切に願う。

歎異抄の序文を現代語訳で書き下し

窃かに愚案を廻らし、粗く古今を勘うるに、先師口伝の真信に異を歎き、後学相続の疑惑を思う。

幸いに有縁知識に依らざれば、争でか易行一門に入るを得んや。

全く自見の覚語を以て他力の宗旨を乱るる莫れ。

仍って故親鸞聖人の御物語の趣を耳底に所留めし所を聊か注し、偏に同心の行者の不審を散ずる為なり。

>>>浄土真宗本願寺派 総合研究所データベースより引用

歎異抄(たんにしょう)序文のポイント5選

歎異抄 わかりやすく 序文

たいへん短い序文ですが、学ぶべきポイントはいくつかあります。

  • 教えの純粋性の懸念
  • 正しい教えの重要性
  • 自己解釈の危険性
  • 教えを正しく継承する
  • 同志への配慮

以上の5点です。

それぞれ見ていきましょう。

カッコ内のことばは、原文より引用しています

教えの純粋性への懸念

かつての親鸞さまから直接伝えられた真の教えと、現在広まっている解釈との間に違いがあることを、唯円はとても心配しています。

これは単なる懐古主義ではなく、教えの本質が失われることへの真摯な心配です。

さらに、これから仏教を学ぼうとする人々(後学)が、この違いによって混乱し、疑問を抱くのではないかと心配も。

唯円の教えの継承者としての責任感が、ここに強く表れているのです。

正しい教えの重要性

唯円は、仏教の教えを正しく理解するためには、知識が豊富で信頼できる人(有縁知識)から直接学ぶことが重要だと強調しています。

そうでなければ、日常生活の中で簡単に実践できる教え(易行)の真髄を理解し、その門に入ることは難しいと指摘しています。

これは、単に本を読むだけでは得られない、生きた教えの大切さを説いているのです。

自己解釈の危険性

浄土真宗の核心である他力(仏の力に頼る教え)の本質を、

自分の考えだけで勝手に解釈し、歪めてはいけない

と、強く警告しています。

これは、個人の主観的な解釈によって教えが変質することを防ぎ、教えの純粋性を守ろうとする姿勢の表れです。

同時に、仏教の深遠な教えに対する謙虚さも示しています。

親鸞聖人の教えの継承

唯円は、親鸞さまの教えを深く心に刻み、それを忠実に書き記そうとしています。

これは単なる記録作業ではありません。

聖人の教えを正確に理解し、その本質を失わずに後世に伝えようとする真剣な努力です。

教えの継承者としての使命感と責任感が強く感じられます。

同志への配慮

同じ信念を持つ仲間(同心の行者)の疑問や不安を解消することを、唯円は重要な目的としています。

これは、単に自分の理解を深めるだけでなく、共に学び、成長する仲間への思いやりと配慮を示しています。

教えを広める上で、同志との絆を大切にする姿勢が強く表れているのです。

歎異抄(たんにしょう)序文についてのまとめ

歎異抄 わかりやすく 序文

以上、歎異抄の序文を私訳し、要点をまとめてみました。

唯円は、親鸞さまの教えの純粋性を保つことの重要性を強く訴えています。

ヨシボウ

正しく伝えたい!という強い思いを感じました

同時に、確実に継承していくことの必要性を説いています。

さらに、同じ道を歩む仲間への深い思いやりも示していました。

唯円は、時代の変化の中で教えの本質を見失わないよう、自らの役割を深く自覚し、その責任を全うしようとしているのです。

この記事を書いた人
ヨシボウ
  • 浄土真宗本願寺派の現役僧侶
  • ブログ歴3年、5サイトを運営
  • 趣味はブログと読書
  • 最新技術(AI、メタバース)などに関心アリ

@yoshi_bows

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